A.A.O.ユーザーテストレポート
3-1. 吉田有紀子さんのご紹介
- テスト実施日:10月11日(火曜日)15時30分~17時
- テスト実施場所:デイケア鶴ヶ島「すまいるはうす」
自己紹介をお願いします。
視覚障害1級で全盲です。7年前に突然真っ暗な世界になり、それから1年後に坂戸パソコンボランティア(坂戸パソボラ)と出会ってパソコンを始めるようになりました。目が見えていた頃はパソコンに全然興味がありませんでしたが、元々手紙を書くのが大好きだったのでメールをやりたい一身で坂戸パソボラの「視覚障害者のためのパソコン体験講座」に参加しました。パソコンは使い方次第で何でもできると感動し就労に生かせればと国立リハビリテーションセンターで職業訓練を受けました。今では生活に欠かせないものとなっています。
普段どのようにウェブを使用していますか?
普段は画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)としてPC-Talker、音声ブラウザとしてホームページ・リーダーを使用しています。メーラーも視覚障害者のために作られたMMメールを主に使用しています。あとはエクセルでお小遣い帳をつけたり、スカイプで音声チャットやウインドウズメッセンジャーで文字チャットを楽しんだりしています。
普段のパソコン利用環境ですが、アプリケーションによってはそのアプリ特有の音設定ができるものがあります。例えば、ホットクリップというソフトでは、コピーしたときに音を鳴らす・鳴らさないの設定があります。目で確認できないとコピーできているかわからないので私は「鳴らす」にしています。ホームページリーダーでも(設定ではないけれど)起動や終了の時に音が鳴りますよね。アプリケーションによっては「こういうときには音を鳴らす・鳴らさない」の設定があるので、極力鳴らす設定にしています。
ウェブ環境では、ウィンドウズメッセンジャーなどを使うとき、誰かがオンラインになった時に音を鳴らすよう設定しています
よく利用しているウェブサイトと、その理由を教えてください。
- ゆうゆうゆう
- インタビューやコラム、編集部よりなどをよく読みます。あとはフォーラムでみんなと意見交換できるのが良いと思います。障害者に関係のある情報がたくさんあるのも良いと思います。
- ないーぶネット
- 自分で検索して本を探したりダウンロードできるので便利です。初めはちょっと使いづらいかもしれないけど慣れれば平気です。
- ゆっこのおうち
- 日記をほぼ毎日更新してるのでよく行きます(笑)見た目にも楽しくしながら音声利用者にも配慮し、写真にもALT属性をつけ、見た目には見えないけれど音声利用者には説明文が聞こえるようにしています。
ウェブサイトを利用する際に、どのようなことで困っていますか?
インターネットをする上では画面の様子が分からないので、代替テキストや、商品だったら詳しい説明がないと分からないのが不便です。あとは画面の状態が一目で分からないので、トップページの情報が多すぎたりすると目的の所にたどりつくのが大変です。最近はフラッシュを使ってるサイトも多いので、それを楽しめないのが残念です。
音を流していたりするサイトもあるけれど、ともすると音声の邪魔になってしまうことがあります。マップがあったりテーブルなどが使ってあると見づらく、内容がわからないことが多いです。見た目には寂しくなってしまうけれど、シンプルに作ってあるのが見やすいです。