第6回A.A.O.セミナー
「失敗しないCMS導入の秘訣」
アライド・ブレインズでは、公共機関ホームページがCMSを導入する際に必要な検討と注意点について解説するセミナーを、 7月5日に開催いたしました。
セミナーでは、2名の講師による講演が行われた他、セミナーの開催時間の前後には、事前にお申込みいただいた方を対象とした個別相談会も実施いたしました。おかげさまで定員を超える皆様からお申込みをいただき、セミナーについては定員枠を増やしての開催となりました。
当日の参加者は59名(受講者58名、報道関係者1名)、お忙しい中遠方からもたくさんの自治体の方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
セミナー後記
講演1『全国自治体の導入傾向とCMS主要機能の特徴』
講演2『具体的事例から学ぶCMS導入の注意点』
講師: シニアコンサルタント 大久保 翌
今回のA.A.O.セミナーは「CMS導入」にテーマを絞り実施しましたが、定員を超える申込みをいただき、自治体をはじめとした公共機関の皆様の関心の高さをあらためて実感することとなりました。
参加された方々はそれぞれ抱えておられる事情が異なっており、大きく分けると、「これから検討を開始する方」、「既に検討中の方」、「既に導入済みだが見直しの検討を始めた方」がいらっしゃいました。皆様それぞれの立場で業務の ヒントを求めてご参加いただいたようです。
私の講演では、導入プロジェクトを実施した自治体や独立行政法人等の具体的な事例をご紹介しました。トラブルの原因となりやすい点や、担当者の方が気づきにくい盲点を中心にご紹介をしました。参加された方のアンケートの中には、「システムのことで悩んでいるのが自分の自治体だけではないと知って力が沸いてきた」というような回答がありました。業者さんから情報を入手する前に、他の自治体の経験をいくつかでも見聞きすることができると、良い準備につながっていくように感じています。CMS導入プロジェクトに関しては、A.A.O.で今後も積極的に情報を発信していきたいと思いますので、ご注目ください。
講演3 『CMS導入プロジェクト成功の秘訣』
講師: 取締役副社長 目次徹也
今回のセミナーにご参加いただいた公共機関の皆様のうち、約3割の団体が既にCMSを導入済みで、かつそのCMSの入れ替えを検討されているとのことでした。比較的早い時期にCMSを導入された場合、CMSの機能が不足していることが多く、思い通りにウェブサイトからの情報発信ができない、或いは運用上支障をきたしているといったことがあるようです。
今回「CMS導入プロジェクト成功の秘訣」と題して、導入検討開始以前の準備から仕様書作成、導入業者決定、導入、移行、検証、運用に至る各作業毎に、注意点、やるべき事などをご説明いたしました。講演中情報分類の重要性について何度も言及いたしましたが、多くの方にご理解いただき、今後の検討に役立てていただける様子でした。
また、CMSの導入検討の際に必要な作業項目をご説明しましたが、多くの方が“こんなにたくさんやらなければならない作業があるのか”ということを知って、深いため息をつかれていました。私が知る限り、CMSを導入してウェブサイト運営を効率よく行い、情報の受発信を柔軟に行っていらっしゃる団体は、総じて事前の準備作業に多くの時間と工数をかけられています。そして、それらの成功の秘訣の中には、定期的にウェブサイトの品質を検証し、その結果を基に改善を図るという行為が存在しています。ウェブサイトの品質を落とさないために具体的に何を行っていけば良いか、今後もA.A.O.で発信していきたいと考えています。
開催概要
- 日時: 2007年7月5日(木曜) 13:30 ~16:00(13:00受付開始)
- 場所: 東京国際フォーラム G502(ガラス棟:Gブロック5階)
東京都千代田区丸の内3丁目5番1号 周辺地図(東京国際フォーラムのサイトへ) - 主催: アライド・ブレインズ株式会社
- 参加費: 無料
- 対象: 自治体、その他公共機関の職員
- ホームページの管理や作成業務の改善を検討している方
- CMS導入プロジェクトを担当している方
- 既にCMSを導入した団体で、運用を担当している方
- 定員: 50名 (事前登録制。定員になり次第締切)
プログラム
- 全国自治体の導入傾向とCMS主要機能の特徴
~2006自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査結果を基に~- CMS導入によりアクセシビリティが向上したサイトとそうでないサイトの違い
- CMSが実現する主要な機能の特徴
- 具体的事例から学ぶCMS導入の注意点
- 導入してから分かった必要な機能
- CMSの機能によって生じてしまった運用面・制作面の制約
- 既存の数万ページをCMSへ移行する苦労
- CMS導入プロジェクト成功の秘訣
- CMSにより実現できること、できないこと
- 導入プロジェクトにおいて必要な検討~「CMS導入チェックシート」の提案~
- プロジェクト失敗の主な原因
- CMSを既に導入している場合の改善策
講師(予定)
目次徹也(めつぎてつや)
アライド・ブレインズ株式会社 エグゼクティブディレクター
官公庁、自治体などのウェブサイト関連のプロジェクトを多数担当。アクセシビリティ確保、CMS導入、地域コミュニケーションの活性化などについて、行政に対するアドバイザリー業務を手がけるとともに、企業のICT戦略を経営の観点を重視してコンサルティング、および企画、設計を支援。
大久保翌(おおくぼあきら)
アライド・ブレインズ株式会社 シニアコンサルタント
利用者にとって分かりやすく使いやすいウェブサイトの実現を支援するために、各種診断及び改善のアドバイザリー業務、リニューアル設計、掲載情報の分類見直し、CMS導入プロジェクト支援などの業務を幅広く手がける。日本規格協会情報アクセシビリティの国際標準化調査研究委員会(WG3)委員(2007~2008年度)。情報通信アクセス協議会ウェブアクセシビリティ基盤委員会委員(2012年度)、WG1委員(2012年度~)WG3委員(2010年度~2011年度)。平成26年度JIS X 8341-3原案作成委員会分科会委員。
アライド・ブレインズ株式会社 (セミナー担当)
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