連載「総務省による公共機関JIS対応調査に基づくアクセシビリティ改善」
第1回「府省庁のウェブアクセシビリティ対応状況」
[ 2025年4月2日 ]
執筆担当
大谷 昌也
(おおたに まさや)
2025年2月、総務省より2024年度のJIS対応状況調査の結果が送付されました。
本連載は調査の目的、公共機関ホームページにとっての重要性を解説します。
今回は次回の調査対象となる府省庁の過去の調査結果と、注目すべき関係情報をご紹介します。
調査概要
総務省は、2017年度より定期的に全国公的機関公式ホームページのウェブアクセシビリティ(障害者や高齢者の利用への配慮)に関するJIS規格(JIS X 8341-3:2016)への対応状況を調査しています。過去の調査経緯は以下のコラムを参照ください。
(連載コラム)第8回「総務省JIS対応状況調査とは?」
府省庁のアクセシビリティ対応状況概要
令和5年度「公的機関ホームページのJIS対応状況調査」の結果によると、府省庁の公式ホームページの問題の割合は39.9%となっています。他の団体種別と比較して良い結果のように思われるとすると誤りです。概ね2~3ページに1ページの割合で、障害者や高齢者の利用に支障がある可能性が高いという、極めて問題が多い状態です。
次回は令和7年度に府省庁の最新の調査が行われる見込みです。
団体種別 | 団体数 | 適合レベルA及びAAに問題のあるページの割合 |
---|---|---|
国の機関 | 47 | 39.9% |
町村 | 919 | 47.7% |
独立行政法人 | 83 | 57.6% |
地方独立行政法人 | 159 | 81.6% |
合計 | 1,208 | 48.8% |
総務省 令和5年度「公的機関のウェブアクセシビリティ対応の促進に関する調査研究報告書」より引用
府省庁ごとの対応状況にバラつきあり
以下は、総務省JIS対応状況調査で用いられている弊社システムで、2019年に当時の総務省調査と同基準で行った調査の結果です。
団体による調査結果の違いに注目してください。
問題の件数0%を達成している団体がある一方、問題の割合が90%を超える団体が多数ありました。
2019年Aion全ページJIS対応調査「国(府省庁、国会、裁判所等)編」 調査結果
令和7年度の調査に注目
総務省「JIS対応状況調査」は隔年で調査対象団体を変えて実施されており、これまで通り実施される場合、令和7年度の調査では府省庁が対象になります。
まずは令和5年度の総務省「JIS対応状況調査」の結果を確認いただき、ホームページ全体の現状を把握してください。
また、調査結果の活用方法等を含め、総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)」に基づくアクセシビリティ対応について、セミナーで解説予定です。是非ご活用ください。
関連セミナー
【関連調査実施中】2025年度ウェブサイトクオリティ実態調査
2006年より全国の公共機関HPのアクセシビリティ・ユーザビリティ品質をA~Eの5段階で評価し公表。2025年3月に、第18回調査を開始。今回よりスマートフォン表示を調査対象。府省庁も今後調査を実施予定。
連載「総務省による公共機関JIS対応調査に基づくアクセシビリティ改善」
- 第1回 府省庁のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第2回 独立行政法人、国立研究開発法人、地方独立行政法人のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第3回 都道府県庁のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第4回 政令指定都市のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第5回 市役所のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第6回(4月公開予定) 東京23区のウェブアクセシビリティ対応状況
- 第7回(4月公開予定) 全体分析:スマートフォン表示に調査対象が変更
- 第8回(4月公開予定) 全体分析:公共機関ウェブアクセシビリティ対応状況と課題
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