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都市銀行ホームページの情報伝達度調査
診断結果の概要

都市銀行調査トップ 調査概要 診断結果一覧

トップページ: 4サイトに明らかな問題。キーボード利用に支障あるサイトも

トップページには、メニューの他、合併関連情報やキャンペーン商品の紹介など、その銀行がお客様に伝えたい、最も重要な情報が提供されている。

三井住友銀行サイトを除き、その他4サイトには明らかなアクセシビリティの問題があった。

トップページでは、全体に合併関連情報やキャンペーン商品の紹介などを画像化して提供している例が多い。それらのうち、代替テキストが入っておらず、音声読み上げソフトなどでは内容が把握できない例、イメージマップの代替テキストが入っておらず合併情報の詳細へのリンク先へ進むことができない例が見られた。

また、高齢者などが代表的なブラウザで文字サイズを変更して、文字を拡大して見たい場合に、ユーザが文字サイズを全く変更できない例や、ページの一部だけ文字サイズが変わらない例もあった。

ブラウザの設定で文字サイズを変更できる場合でも、そもそも文字が画像化されていると、その部分は拡大して見ることができない。そのため、画像内の文字が小さすぎると見づらくなってしまう。

上肢に障害がありマウスの操作が困難な場合など、キーボードのみでウェブを操作している人がいるが、今回対象となったページの中に、キーボードではページの一部しか操作できず、大部分のメニューは利用できない問題のある例があった。

ウェブサイトの入口で特定のユーザを排除することのないよう、特にトップページは細心の注意が必要である。

新規口座開設の資料請求フォーム: 入力の分かりやすさに配慮が望まれる

銀行の窓口に行くのが困難な利用者でも、銀行のウェブサイト上の資料請求フォームに必要事項を記入し、送信することによって自分に必要な資料を請求することができる。ここでは、新規口座開設の資料請求フォームが様々な利用者に使いやすいかを点検した。

各銀行とも、入力フォームに全角/半角の別などの入力方法の説明や、郵便番号などの入力例が提供されている。しかし、それらが各入力欄の後に出てくるため、音声読み上げソフトを利用している場合は、記入が終わった後に説明や例示が示される。記入内容を修正しなければならない、あるいは前後のどちらの説明なのか混乱するといったことが起こり得る。

また、入力必須項目を「※(こめじるし)」で示している例が見られたが、音声読み上げソフトなどの利用者に、分かりにくい場合がある。

選択肢項目は、HTMLのlabel要素を用いることで、マウスポインタをラジオボタンやチェックボックスの小さな領域に合わせなくても、選択肢の上でクリックすれば選択できるようになり、上肢障害により細かなマウスの動きが困難な利用者などに便利になる。また、音声読み上げソフトの利用者にフォームに入力すべき内容を正確に伝えられるという利点もある。しかし、多くのサイトでlabel要素が指定されていなかった。

上肢障害を持つ利用者や視覚に障害のある利用者などの中には、マウスの使用が困難なため、キーボードのみでウェブを操作している人がいるが、マウス操作に依存したページになっていないか点検したところ、全銀行とも問題はなかった。

入力フォームのページでは、画像の代替テキストといった基本的なアクセシビリティ確保から一歩進んで、入力内容のわかりやすさを様々な利用者に伝える努力が望まれる。

個人年金: 3サイトで利用者が文字を自分で拡大できない

個人年金のページには、年金の仕組みの説明や商品の紹介などが掲載されているが、比較的年齢層の高い人が利用することが多いページと思われる。

高齢者で小さな文字が読みにくい場合に、自分でブラウザの文字サイズを変更して利用しているユーザがいるが、個人年金のページは、5サイト中3サイトで、ページの全体、または一部の文字サイズを利用者自身が代表的なブラウザで変更することができなかった。ページ内の標準の文字サイズが小さく設定されている場合は、特に読みづらくなる。

年金の商品は各銀行様々な方法で行なっているが、画像で説明している場合は、詳しい説明を別ファイルで用意し音声読み上げソフトの利用者に配慮している例もあった。その一方で画像内のテキストが小さすぎて、ブラウザで文字拡大をする高齢者などには見づらくなると思われる例もあった。

個人年金のページは、特に高齢者にとって利用しやすいかの観点から、利用者自身で文字の大きさを変えられるように設定すること、画像内の文字サイズに配慮して作成することが求められる。

問い合わせ情報: 電話に加えて、より多くの問い合わせ手段を

電話(通話)によるコミュニケーションが難しい聴覚障害のある利用者や発話が困難な利用者、寝たきりで外出が困難な利用者などにも、金融商品についての問い合わせや、キャッシュカードなどを無くした時の連絡ができるかといった観点から、問い合わせ情報のページを点検した。

問い合わせ情報ページに、一部の商品の相談フォームへのリンクを用意してある例が1件だけ見られたが、多くは電話番号の記載があるか、それに加えて店舗やATM検索ページへのリンクの提供があるにとどまった。

電話番号だけしか記載されていない場合は、聴覚障害者や発話が困難な人が利用することができない。また、問い合わせ・相談サービスの電話番号が画像化され、その代替テキストとして番号ではなくその問い合わせサービスの名前が入ってしまっているため、音声読み上げソフトで利用する場合に問い合わせ先がわからないページもあった。

電話番号だけではなく、合わせて店舗・ATM検索ページへのリンクが提供されているサイトがあったのはとても望ましいことだが、それだけでは寝たきりなどで外出が困難な場合に自力で利用することができない。

インターネット専業銀行の中には、メールや入力フォームでの問い合わせ窓口を用意している銀行もある。都市銀行も、多様なお客様を想定し、電話番号や店舗・ATM情報だけでなく、さらにメール(フォーム)、ファクス、郵便など、できるかぎり複数の問い合わせ手段が用意されることが望ましい。

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